宇宙の神秘 コズミックフォト (22/215)

124億光年先で発見された銀河14個から成る原始銀河団の想像図。いずれ合体し、巨大な銀河団の中核になるとみられる[米国立電波天文台など提供]【時事通信社】 地球から124億光年も離れた原始銀河団を発見したと、カナダ・ダルハウジー大や米国立電波天文台などの国際研究チームが発表した。南米チリにあるアルマ電波望遠鏡などで観測した。論文は26日付の英科学誌ネイチャーに掲載される。 銀河団は多数の銀河で構成されるが、見つかった原始銀河団には少なくとも14個の銀河が含まれる。宇宙は約138億年前にビッグバンで誕生したと考えられており、14億年後の早い時期の銀河団が見つかったのは予想外だったという。 この原始銀河団の大きさは、地球がある天の川銀河(銀河系)3〜4個分しかなく、非常に密集している。それぞれの銀河では濃いガスやちりから恒星が続々と形成されており、そのペースは天の川銀河の最大1000倍と推定される。これら14個以上の銀河はいずれ合体し、巨大な銀河団の中核になるとみられる。 原始銀河団は他にも見つかり始めており、詳細な観測で形成過程の謎を解明する手掛かりが得られる可能性があるという。(2018年04月26日)