宇宙の神秘 コズミックフォト (12/215)

超巨大ブラックホールをそれぞれ中心に持つ三つの銀河が衝突、合体しようとする様子。画像中央は光学望遠鏡、左下はX線天文衛星による観測(NASAなど提供)【時事通信社】 地球からかに座の方向に約10億光年離れた所で、超巨大ブラックホールをそれぞれ中心に持つ三つの銀河が衝突、合体しようとしている様子を観測したと、米航空宇宙局(NASA)のチャンドラX線天文衛星の運用センターが26日までに発表した。 超巨大ブラックホールは猛烈な重力で周囲のガスやちりを引き寄せ、のみ込んでいるため、光学望遠鏡による観測では覆い隠されて姿がはっきりしない。X線や赤外線による観測データを組み合わせ、三つのブラックホールを捉えることができたという。 銀河が集まり、合体して大きく成長する過程では、それぞれの中心にある超巨大ブラックホールも合体を重ねると考えられる。二つのブラックホールが合体しようとする際、三つ目のブラックホールの重力が関与すると合体が促進されるとの見方があり、観測成果は詳しい過程の解明に役立つと期待される。(2019年09月26日)