韓国の空軍力 (11/12)
エアバスA330MRTT F15K戦闘機と空中給油訓練を行う韓国空軍のエアバスA330MRTT。MRTTは「Multi Role Tanker Transport」の略で、空中給油と貨物輸送の両機能を持っている。韓国政府は2015年から大型空中給油機の導入プロジェクトをスタートさせ、米ボーイング社のKC46A、イスラエル航空宇宙工業のB767−300MMTT(MMTTは「Multi Mission Tanker Transport」の略)との競合の末、エアバスA330MRTTを採用した。エアバスA330−200型旅客機を原型としているが、他社の空中給油機と異なり、給油用の燃料タンクを増設せず、原型機の既存のタンクのみで空中給油ミッションをこなすことができるのが大きな特徴。 機体サイズは全長58.8メートル、全幅60.3メートル、エンジンは英ロールス・ロイス社製トレント700、米プラット・アンド・ホイットニー社製PW4000、米ゼネラル・エレクトリック社製CF6−80E1のいずれかから2基を選択できるが、韓国空軍はトレント700を選択した。既存タンクのみでも111トンの燃料を積載できるため、給油用に50トンを割り当てても、1000カイリ(1852キロ)の作戦行動半径で4時間半の空中待機が可能。韓国空軍は同型機を4機導入した。(2019年01月30日) 【EPA時事】