宇宙の神秘 コズミックフォト (14/218)

観測史上最遠となる130億光年先の原始銀河団(青色の部分)。拡大図の中にある赤い点が原始銀河団を構成する12個の銀河(国立天文台提供)【時事通信社】 国立天文台と東京大などの国際共同研究チームは27日、すばる望遠鏡(米ハワイ島)による観測で、これまでで最も遠い130億光年先にある原始銀河団を発見したと発表した。銀河が数百〜数千個集まった銀河団は、宇宙の大規模構造を形作る「屋台骨」とも言われ、研究チームは「宇宙の構造がいつ、どのようにできたかを知る重要な発見だ」としている。論文は30日付の米天文学誌アストロフィジカル・ジャーナルに掲載される。 国立天文台の播金優一研究員らは、すばる望遠鏡に130億光年先にある水素が放つ光を捉えるフィルターを付け、くじら座の方角を観測。12個の銀河が他の領域より密集した原始銀河団を見つけた。別の望遠鏡による精密な距離測定で、いずれの銀河も130億光年先にあることが分かり、2012年にすばる望遠鏡が見つけた129億光年を更新した。(2019年09月27日)