旅州型ミサイル駆逐艦「瀋陽」「石家荘」 旅州(ルージョウ)型ミサイル駆逐艦は2隻で建造が終了し、両艦とも山東省青島に司令部のある北海艦隊に配属された。写真は上が13年7月に対馬海峡を通過する旅州型1番艦の瀋陽、下は12年10月に宮古島沖の公海上を航行する2番艦の石家荘で、いずれも海上自衛隊の航空機から撮影された(防衛省統合幕僚監部提供)。上方から捉えているため、武装や電測機器の配置がよく分かる。 主兵装のSA−N−20艦対空ミサイル(SAM)は回転式の8連装垂直発射装置(VLS)に格納されており、VLSは前甲板の艦橋直前に2基、後部構造物上に4基備えている。後部マスト上に3次元対空レーダー、後部VLSの直前に射撃管制用の全周旋回式フェイズドアレーレーダーが配置され、これらでミサイルのコントロールシステムを構成している。艦橋上部の前部マスト最上部にある球形レドームには国産の346型2次元対水上レーダー、艦橋の操舵室直上にある円筒形カバーの下には艦対艦ミサイル管制用のレーダーアンテナが納められている。 船体最後尾にはヘリコプターが発着できる飛行甲板を備えているものの、格納庫がないため、艦載ヘリコプターを搭載することはできない。機関の出力は明らかになっていないが、最大速力は30ノット(時速55.6キロ)と推測されている 【時事通信社】