旅洋II型ミサイル駆逐艦「長春」 旅洋(ルーヤン)II型ミサイル駆逐艦3番艦の長春。写真は、アデン湾での海賊対処活動に参加した帰途、イランのバンダルアバス港を親善訪問した際に撮影された。正面から見た船体の断面が菱形になっており、真横から受けたレーダー波を上下にそらすフォルムになっていることが分かる。マストも閉囲式を採用、舷側もできるだけ突起をなくすなど、西側の艦船と同様にステルス性を意識したデザインとなっている。 旅洋II型の武装は、HHQ9艦対空ミサイル(SAM)用6連装垂直発射装置(VLS)8基、YJ62艦対艦ミサイル4連装発射筒2基、100ミリ単装砲1基、30ミリ近接防御火器(CIWS)2基、324ミリ短魚雷3連装発射管2基などで、Zhi8A型ヘリコプター2機を搭載している。HHQ9は射程距離は100キロ程度とみられ、発射後にターゲットの位置情報を母艦とやり取りして針路を修正し、終末段階ではミサイル自体に搭載したレーダーを使って精密に照準できる仕組みを備えている。 旅洋II型は、1番艦の蘭州が2004年8月、2番艦の海口が05年1月に就役したが、3番艦の長春が就役した13年1月まで8年のブランクがある。1、2番艦はプロトタイプの位置付けで、その性能評価を基に3番艦以降に多くの改良が加えられたとみられている(2014年09月20日) 【時事通信社】