航空母艦「遼寧」 西太平洋上を高速航行する中国海軍の遼寧。飛行甲板上には、殲15(J15)戦闘機が前部の発艦スポットに2機、右舷のアイランド型艦橋の横と後方に9機、左舷アングルドデッキの端に2機の合計13機が駐機され、艦橋の前方にはZhi8型ヘリコプター1機が見える。飛行甲板上のJ15はいずれもワイヤーで固定されており、離発着訓練の準備中とみられる。 左舷アングルドデッキの前方にあるスポンソンには、HHQ10短距離対空ミサイル(短SAM)18連装発射機が見える。原型のアドミラル・クズネツォフ級空母は、飛行甲板の真ん中に対艦ミサイル用の垂直発射機(VLS)を埋め込んだ仕様で、飛行甲板下にはミサイルの弾庫が配置されていた。遼寧はこれを撤去して対艦攻撃機能をなくし、空いたスペースを使って艦載機格納庫を拡大した。 遼寧は2012年9月の就役から2カ月後の同年11月、J15の着艦訓練が初めて行われ、翌13年の6月にスキージャンプ式飛行甲板からJ15を発艦させることに成功した。この写真が撮影された航海では、10機以上のJ15とヘリコプターを混載し、より実践的な訓練を目指したとみられる(2016年12月23日) 【AFP=時事】