2021.05.18 その他

ガザ衝突 (339/363)

パレスチナ自治区ガザの対イスラエル境界で、イスラエル軍に投石するデモ参加者=2019年3月30日【AFP時事】 パレスチナ自治区ガザの対イスラエル境界沿いで難民の帰還権や経済封鎖解除を訴えるデモが始まってから30日で1年。ガザを実効支配するイスラム組織ハマスは同日、大規模な抗議行動を呼び掛け、約4万人が参加した。ハマス最高指導者のハニヤ氏も姿を見せた。イスラエル軍は部隊を増強して警戒、情勢は緊張の度合いを増している。 ガザの保健省によると、30日のデモではイスラエル側からの発砲などで17歳の少年を含む少なくとも2人が死亡、200人以上が負傷した。また、デモ開始前にも男性1人が死亡し、これも発砲が原因の可能性が高い。 200万人を超えるガザ住民の多くは、1948年のイスラエル建国に伴い土地を追われた難民やその子孫だ。ガザはハマスをテロ組織とみなすイスラエルの厳しい経済封鎖下に置かれ、ハマスは昨年3月30日から毎週金曜日を中心にデモを実施している。 こうした中、境界に向かうデモ隊とイスラエル軍による衝突などが繰り返され、ガザの保健省によると、この1年間での死者数は250人を上回った。多くは軍の銃撃によるものだが、イスラエル当局は「デモ参加者の一部は武装し、ガザから大量のロケット弾や砲弾が撃ち込まれている」と主張し、デモ隊への攻撃を正当化。イスラエル側では兵士ら2人が死亡した。