ジャカルタ・アジア大会の競泳女子100メートル自由形で金メダルを獲得し、表彰式で喜ぶ池江璃花子(中央)=2018年8月20日【時事通信社】 初出場のアジア大会で、鮮やかに2冠をつかんだ。池江が競泳女子50メートルバタフライと100メートル自由形で金メダル。総合大会では初めて、個人種目で表彰台の中央に立った。「目標だった個人の2冠。うれしい気持ちでいっぱい」。18歳が、また大きな成長の一歩を刻んだ。 50メートルバタフライでは25メートルすぎに抜け出し快勝。慌ただしく表彰式に臨み、レースから約40分後には、100メートル自由形のスタート台にいた。前半を2位で折り返し、中国選手をタッチの差でかわす勝利。「前半を抑えて、後半にいけば勝てると思っていた。予想が的中した」。日本勢が苦戦してきた種目で8大会ぶりのタイトルに、充実感をにじませた。 代表での強化合宿では鈴木陽二コーチの下、不安のあったスタミナを強化。背泳ぎの五輪金メダリスト鈴木大地氏らを育てた名伯楽は「飛び抜けてセンスが良い。東京五輪に向けて、良い選手が現れてくれた」と目を細める。 今大会はリレーを含めて最大8種目に出場する。「(レース間の)短い時間のことも楽しいと思うようになった。あしたも頑張りたい」。泳ぐたびに高まる期待に応え、19日のリレーを合わせて既に3個の金メダル。目標に掲げる今大会の最優秀選手(MVP)に向けても、強烈なアピールを続けている。(時事)