2020.01.06 その他

香港抗議デモ (88/93)

立法会(議会)になだれ込み、香港特別行政区の区章を英統治時代の香港旗で覆う逃亡犯条例の改正反対派=2019年7月1日【AFP時事】 香港の英国から中国への返還22年に当たる1日午後、民主派団体「民間人権陣線」が大規模デモを展開した。主催者発表で55万人が参加し、香港で身柄を拘束した容疑者の中国本土への移送を可能にする逃亡犯条例改正案の「完全撤回」を訴え、香港島中心部を行進。一部の反対派は過激化して立法会(議会)を占拠、建物の内外で破壊行為を繰り返し、武装した警察が2日未明、催涙弾を使い反対派の強制排除に乗り出した。 デモ隊とは別の反対派の一部は1日午後、数千人で立法会を包囲。鉄柵や付近の道路標識などを使って、立法会の複数のガラスを破壊した。制止しようとした民主派議員が負傷するなど混乱は激しく、デモ隊はルートの変更を余儀なくされた。反対派は夜、建物内になだれ込み、歴代の立法会議長の肖像をたたき落としたり、議場に英国統治時代の香港旗を掲げたりした。 香港では毎年、返還記念日にデモが行われ、「一国二制度」の堅持や中国共産党への批判と合わせ、時々の政治課題が取り上げられるのが恒例だ。香港政府は6月、抗議行動の高まりを受けて、改正案の審議の無期限延期を発表したが、反対派はあくまで完全撤回を要求している。