新型コロナの自動検出装置開発 PCR並み感度、9分で―変異株や他ウイルスにも対応・理研や東大
新型コロナウイルスをPCR検査並みの感度で素早く検出できる自動装置を開発したと、理化学研究所の渡辺力也主任研究員や東京大の西増弘志教授らが26日、発表した。変異株を判別できるほか、インフルエンザなど多種類のウイルスを同時に検出する設定も可能。臨床検査機器メーカー「シスメックス」(本社神戸市)と共同研究しており、渡辺さんは「遅くとも来年度中に製品化したい」と話している。
新型コロナのPCR検査は、ウイルスの遺伝子があるリボ核酸(RNA)をDNAに変えてから増やすため、時間がかかる。渡辺さんらは昨年4月、唾液などの検体にウイルスRNAの配列を識別して結合する酵素や特殊な蛍光分子をまぜると、ウイルスRNAが含まれる場合に蛍光を発し、直ちに陽性と判定できる技術を開発していた。
今回、酵素の種類を変えたほか、濃縮技術を導入して感度をPCR検査並みに向上。検体を装置にセットしてから顕微鏡で蛍光を捉え、陽性・陰性や変異株かを判定するまで9分以内で処理できる自動装置を試作した。1回の検査に掛かるコストは200円程度。新型コロナの流行が下火になった場合でも、さまざまなウイルスをまとめてその場で検出できる装置は空港などで需要があるのではないかという。
この自動検出装置は「opn―SATORI(オープン・サトリ)装置」と名付けられた。研究成果の論文は国際科学誌コミュニケーションズ・バイオロジーに掲載された。(2022/05/26-18:20)

Japanese Team Develops Quick, Accurate COVID-19 Detecting Device
A Japanese team said Thursday it has developed a device to detect the novel coronavirus quickly with a sensitivity on par with that of the polymerase chain reaction, or PCR, test.
The device, named "opn-SATORI," is capable of identifying mutant strains of the virus and can also be configured to detect many types of viruses, including the influenza virus, at once.
For the development of the device, the team, including Rikiya Watanabe, chief researcher at government-linked research institute Riken, and Hiroshi Nishimasu, professor at the University of Tokyo, is working with Sysmex Corp. , a clinical testing equipment maker based in Kobe, the capital of Hyogo Prefecture, western Japan.
Watanabe said the team wants to put the device into production within the fiscal year starting next April if not earlier.
The PCR test is time-consuming because it involves a procedure to convert coronavirus RNA into DNA and then increase its amount.

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