豚コレラ、早期終息へ＝ワクチン是非「決断」－江藤農水相

　江藤拓農林水産相は１２日、時事通信などとのインタビューで、２６年ぶりの発生から１年が経過した家畜伝染病「豚コレラ」について、豚へのワクチン接種の是非を自ら判断し、早期終息を目指す考えを示した。主なやりとりは次の通り。
　－豚コレラが終息しない。
　（国際ルールで定める）「清浄国」でなくなるまで、実質的にあと９カ月しかない。事態の深刻さは増しており時間がない。決断しなくてはいけないタイミングが来たら決断する。
　－何を決断するのか。
　豚にワクチンを打つ決断があるかもしれないし、打たずに衛生管理を徹底する判断もあるかもしれない。豚肉を輸出したい人もいれば、次の感染は自分かとおびえている人たちもいる。どの決断でも批判を受けるだろうが受け止める。
　－日米貿易交渉で影響を受ける国内農家の支援は。
　（農産品の関税引き下げが）日米共同声明で約束した環太平洋連携協定（ＴＰＰ）の範囲内なら追加支援は不要という意見もあるが、農林水産業にかけるお金はもっとほしい。水産改革も始まったばかりで、予算がないと続かない。ばらまきではない。合意内容を精査し、（ＴＰＰなどの国内対策である）政策大綱をどう見直すか議論する。
　－農林水産物・食品の輸出拡大策は。
　和牛や果物など、相手が求めているものを作るという発想が大事。日本の強みを失わないよう、和牛の受精卵などの国外流出防止、品種登録など知的財産の保護も抜かりなくやる。
　－中国や韓国など、東京電力福島第１原発事故をきっかけにした輸入規制を続けている国が多い。
　食品の安全は科学的知見に基づいて担保されるべきだ。日本は放射性物質について、世界をしのぐ厳しい基準を設けている。東京五輪の会議で、韓国から福島県の食材の安全性を懸念する発言があったというが、それは違うなと思う。（2019/09/13-07:05）

Newly appointed Japanese Agriculture, Forestry and Fisheries Minister Taku Eto has expressed his determination to take decisive action on measures for ending the spread of swine fever in Japan, including whether to administer vaccines to pigs.
   "We practically only have nine months until we are stripped of our status as a swine fever-free country" under the rules of the World Organization for Animal Health, or OIE, Eto told Jiji Press and others in an interview on Thursday. "The severity of the issue is increasing, and we don't have time."
   Swine fever was confirmed on Sept. 9, 2018, in the central prefecture of Gifu. The disease has spread to pig farms to six other prefectures in central and western Japan.
   "We may decide to vaccinate pigs, or we may decide not to vaccinate and to be more thorough in sanitation management," Eto said. "We will probably be criticized for whichever decision we make, but I will accept that."
   The minister also spoke of his wish for increased funding to aid domestic farmers, especially in the face of a new trade agreement with the United States.