売春の客待ち女性88人逮捕=進む低年齢化、警戒強化―大久保公園周辺・警視庁
東京都新宿区の区立大久保公園周辺で売春の客待ちをしたとして、警視庁保安課は4日、売春防止法違反(客待ち)容疑で、1~11月に女性88人を逮捕したと発表した。同公園周辺を巡っては「売春の聖地」などのSNSの投稿が目立ち、客待ち女性の低年齢化も進む。同課は警戒を強めるとともに、支援に向けて自治体との連携に力を入れる。
同課によると、逮捕者は前年同期の135人から減少した。昨年の集中取り締まりで客待ちは一時沈静化したが、再び目立つようになった。摘発を逃れるため、ビルの物陰に立ったり、場所を小まめに変える女性が後を絶たないという。
88人を動機別でみると、「ホストやメンズ地下アイドルに使うため」との回答が最多で全体の31%を占めた。次いで「旅行やブランド品購入などの趣味」が19%。「生活困窮」も13%に上った。売掛金(ツケ払い)を廃止する店は増えているが、ホストが売春を求める事例は相次いでおり、「実態は変わっていない」(同課幹部)という。
年齢別では20~24歳が最多で全体の53%、次いで25~29歳が30%を占めた。最年少は16歳で、同課幹部は「去年と比べて低年齢化が進んでいる」と指摘。同公園周辺がSNSでたびたび取り上げられることが背景にあるとみている。
居住地別では、ネットカフェなどに泊まる「住居不定」が36%と最も多かった。大阪府や兵庫、香川両県など遠方から来た女性もいた。
警視庁は10月、買春しようとする客に声を掛ける活動を始め、担当の女性警察官も2人増員した。希望者を自治体の相談窓口につなぎ、仕事や住居をあっせんするなどの支援に力を入れている。
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