米国務長官にルビオ氏=対中強硬派の外交通―トランプ次期政権
【ワシントン時事】トランプ次期米大統領は13日、中国やイランに対する強硬派で知られるマルコ・ルビオ上院議員(53)を国務長官に指名すると発表した。ロシアによるウクライナ侵攻や中東での紛争終結に加え、覇権主義的な動きを強める中国への対応など、政権2期目の外交の司令塔を担う。
南部フロリダ州マイアミ出身。キューバ移民の両親の下に生まれた。米メディアによると、就任すれば、初のヒスパニック系の国務長官となる。
トランプ氏は声明で、「ルビオ氏はわが国の強力な擁護者で、同盟国の真の友人であり、敵対者には決して引き下がらない恐れを知らぬ戦士だ」と評価した。東アジアの国際関係に精通し、訪日経験もある。
ルビオ氏は2010年に上院議員に初当選した。上院外交委員会や情報委などに所属。中国・新疆ウイグル自治区で行われている強制労働に関係した製品の輸入を認めないウイグル強制労働防止法の成立を主導した。
16年の大統領選では、共和党主流派としてトランプ氏と指名を争って敗れた。24年の大統領選では同氏の副大統領候補として取り沙汰されたこともある。
トランプ氏はまた、マット・ゲーツ下院議員(42)を司法長官に指名すると表明した。自らを捜査してきた司法当局のトップに側近を送り込む狙いがあるとみられる。ゲーツ氏は発表直後に議員を辞職した。
米メディアによると、ゲーツ氏を巡っては、未成年との性行為など複数の疑惑に関する下院倫理委員会の報告書が近く公表される見通しだった。議員辞職を受け、公表は見送られる可能性が高いという。
トランプ氏はこのほか、民主党から共和党にくら替えしたギャバード元下院議員(43)を国家情報長官に充てる人事も発表した。
[時事通信社]
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