米金融規制体制「壊れていない」=次期政権の再編検討報道で―イエレン氏
【ワシントン時事】イエレン米財務長官は13日、ロイター通信のインタビューで、米国の金融規制体制は「壊れていない」と述べ、大幅な見直しに否定的な見解を示した。米メディアによると、トランプ次期政権は連邦預金保険公社(FDIC)の廃止や当局の再編などを検討している。
連邦レベルでの金融規制・監督は現在、連邦準備制度理事会(FRB)とFDIC、財務省傘下の通貨監督庁(OCC)が担っている。
イエレン氏は現在の制度が「完全に聖域だとは言いたくはない」としながらも、「壊れているとは考えておらず、良いシステムだ」と強調。その上で、次期政権が一部機関の廃止や再編を検討しているとの報道に困惑していると話した。
トランプ次期大統領は金融規制の緩和や、暗号資産(仮想通貨)の利用促進を目指している。イエレン氏は規制の負担が過度な場合は「是正を図るのは妥当だ」としつつも、「資本、流動性、リスクに対する適切な規制は、健全な銀行システムと経済にとって極めて重要だ」と訴えた。
[時事通信社]
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