T14戦車 ロシアが開発した新型戦車で、2015年5月の対ドイツ戦勝70年記念軍事パレードで公式に披露された。主力戦車に求められる「重武装」「重装甲」を実現しつつ、車体を軽量化して機動力を高めるため、砲塔(主砲を搭載して全周回転ができるようにした部分)を無人化したのが最大の特徴だ。また、シャシーは「アルマータ」と呼ばれる汎用型戦闘車両プラットフォームを利用し、同じシャシーの自走りゅう弾砲や歩兵戦闘車と部品を共通化、コストの低減と整備性の向上を目指している。 写真は、モスクワで行われた対ドイツ戦勝70年記念軍事パレードで、赤の広場に登場したT14。主砲は125ミリ滑腔砲で、ロシア陸軍が主力戦車として運用中のT72、T80、T90などと変わらないが、火器管制システム(FCS)は高度化しているとみられる。砲塔が無人化されているため、指揮官の車長や照準を担当する砲手は戦闘中、車体前部のキャビンを離れることができず、高い位置から周囲を見回すことができない。砲塔の上に突き出している円筒状の装置の内部にはテレビカメラが仕込まれており、車体周囲の状況把握や主砲の照準などに使用するようだ。そのほか、砲塔にはさまざまなセンサー類が備えられているのが見て取れる(2015年05月09日) 【AFP=時事】

前の画像へ
1 / 15

ロシアの軍用車両