謎のアーティスト、バンクシー (35/50)

正体不明の芸術家バンクシーの名画「自治議会」(「退化した議会」との意味も)(英ブリストル市立博物館・美術館提供)【時事通信社】 英国の正体不明の路上芸術家バンクシーの代表的な作品の展示が、10年ぶりに南西部ブリストルの美術館で始まった。チンパンジーたちが英議会下院の本会議場で討論する姿を描いたもので、政治を痛烈に風刺する内容。欧州連合(EU)離脱が混迷を深めているだけに、一段と英国民の共感を呼びそうだ。 作品名は「自治議会」(「退化した議会」との意味も)。キャンバスに描かれたバンクシーの代表作の一つで、所有者からの貸し出しを受け、3月28日から約5カ月間展示される。ブリストルの美術館では2009年にも展示され、来場者数は30万人以上に達した。 EU離脱はもともと3月29日に予定されていたが、議会で離脱合意案の承認が得られず、少なくとも4月12日まで延期された。美術館は公式ウェブサイトで「こちらの『議会』はEU離脱の期限までに間に合った」と皮肉っている。バンクシーは公式インスタグラムへの投稿で、「ブリストルの美術館がEU離脱の日を記念するために展示する」と紹介した。(2019年03月30日)