謎のアーティスト、バンクシー (36/50)

英国の故ダイアナ元妃の肖像が描かれた偽の10ポンド札=2017年6月、ベルリン【EPA時事】 英国の正体不明の芸術家バンクシーの代表作の一つが、大英博物館に所蔵されることになった。故ダイアナ元妃の肖像を描いた偽の10ポンド札で、バンクシー作品の収蔵は初となる。英紙ガーディアンなどが報じた。 作品名は「ダイフェイスド・テナー」。「ダイアナ妃の顔をした10ポンド札」の意で、「改ざんされた」という意味もある。紙幣に描かれるエリザベス女王の肖像をダイアナ元妃に差し替え、「イングランド銀行(英中央銀行)」の表記も「イングランドのバンクシー」に変更されている。2004年に制作・複製され、ロンドンのフェスティバルでばらまかれた。 大英博物館は世界最大級の博物館で、世界各地のお金やコイン、紙幣などの豊富なコレクションを持つ。所蔵される作品はバンクシーの代理人による寄贈という。 博物館の担当者はガーディアン紙の取材に「この種の抗議活動を通じた政治的・社会的言説には長い歴史があり、だからこそぜひ所蔵したかった」と話している。(2019年02月09日)