「W杯機に盛り上がりを」=学校、企業でラグビー部新設-競技人口減少も
自国開催されたラグビーワールドカップ(W杯)で代表チームが初の決勝トーナメント進出を果たし、かつてないほど注目を集めている日本のラグビー。その一方で、国内の競技人口は過去最少に落ち込んでいる。社会人や高校などのチームが廃部となり、受け皿がなくなりさらに人口が減る悪循環が続く中、「W杯を機に盛り上げていきたい」とラグビー部を新設する学校や企業がある。
「目標は日本一」。東海大浦安高校(千葉県浦安市)では、4月にラグビー部が創設された。日本代表主将のリーチマイケル選手を輩出した東海大で昨年度、チームの主力だった西川壮一教諭(23)が、今年から赴任し監督を務める。トップリーグのチームから誘いもあったが、「次の世代にラグビーの良さを伝えたい」と教師の道を選んだ。
選手17人は全員1年生の初心者で、主将は日替わり。それでも、「いきなり17人も集まったのはW杯の恩恵がある」と話す西川さん。「体が大きくても小さくてもできるラグビーを通して、個性や生き方を見つけてもらいたい」と望んでいる。
同校中等部でバスケットボール部の主将だった斉藤雅希さん(16)は、駅前に掲げられたW杯の巨大ポスターなどに触発され、高校ではラグビーを選択。「最終学年で日本一になる」と意気込む。
トップリーグの強豪2チームが拠点を構える東京都府中市では8月、市立府中第二中学校の校庭にゴールポストが立った。同市では小学生の「タグラグビー」が盛んだが、4年前に同校にラグビー部ができるまで中学校に部はなかった。
創部から顧問を務める宇井佳高教諭(31)は、「小学校を卒業してやめてしまう子が多く、受け皿をつくりたかった。人のために体を張る自己犠牲の精神が人間形成につながる」と指導に励む。3年生の橋本征磨主将(14)は「H型のゴールポストはラグビーの象徴。モチベーションが上がる」と笑顔で話した。
創部の動きは企業でも。東急(東京都渋谷区)では、4月に部が認められた。観戦だけでも入部でき、部員は約50人。立ち上げメンバーの岩田健太さん(25)は「久々にプレーしたい人だけでなく、興味ある人を広く受け入れるコミュニティー。W杯開催に間に合って良かった」と話した。
日本ラグビー協会によると、競技人口は1995年の約16万7000人をピークに減少。強豪南アフリカを破るなどした前回W杯後、一時増加に転じたが、今年は過去最少の約9万5000人となった。協会は、今大会の日本の活躍を受けた人口増に期待する。(2019/10/27-07:22)
Schools, Businesses in Japan Newly Form Rugby Teams
Some schools and businesses in Japan have newly formed rugby football teams, in an effort to counter a decline in the number of players involved in the sport.
The number of Japanese rugby players has shrunk in recent years, exacerbated by teams being scrapped to accommodate the drop in the number of players.
However, host Japan's impressive performance in this year's Rugby World Cup, as shown by its first appearance in the knockout stage, has brought unprecedented levels of interest in the sport, and many are hoping to use the opportunity to breathe new life into the domestic game.
Tokai University Urayasu Senior High School in Urayasu, Chiba Prefecture, east of Tokyo, founded a rugby team in April. Taking the helm as head coach is Soichi Nishikawa, 23, who was a key player in Tokai University's rugby team last season.
As a former player in a team that counts Japan captain Michael Leitch as an alumnus, Nishikawa has been invited to join teams in the professional domestic Top League. However, he opted for a teaching role at the senior high school, saying, "I want to pass on the virtues of rugby to the next generation."
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