処理水「海に放出しかない」=原田環境相、福島第1原発めぐり発言
原田義昭環境相は10日の閣議後記者会見で、東京電力福島第1原発から出る放射性物質トリチウムを含んだ処理水について、「(海に)放出して希釈するしか方法がない」と述べた。処理水の扱いは環境省の所管外であることに触れ、「単なる意見として聞いてほしい」とも付け加えた。これに対し、菅義偉官房長官は同日の記者会見で、「現時点で処分方法を決定した事実はない」と強調した。
内閣改造を控え、就任から約1年間の仕事を振り返る中で発言した。処理水の扱いについては、地元や周辺国から懸念が出ており、原田氏の発言は波紋を呼びそうだ。菅長官は「総合的な検討を行っているところだ」とした上で、発言は「個人的な意見として話したと承知している」と語った。
記者会見で原田氏は、「原子力規制委員会の委員長も『安全性、科学性からすれば大丈夫だ』と言っている」と指摘。放出に伴う風評被害や漁業への影響については「国があらゆる努力をすることも極めて大切だ」と述べた。(2019/09/10-19:44)
TEPCO N-Plant Water Release into Sea Only Option: Minister
Japanese Environment Minister Yoshiaki Harada on Tuesday said the only option available to dispose of treated radioactive water at the crippled Fukushima No. 1 nuclear plant is to release it into the Pacific Ocean.
"We have no way but to release it (into the sea) and dilute it," Harada told a press conference. "I want you to take this as my opinion."
The government will have careful discussions on the matter, he also said.
Tokyo Electric Power Company Holdings Inc. is considering how to dispose of ever-increasing water at the meltdown-stricken plant that was processed through equipment to remove radioactive substances.
Even after the treatment, tritium, one such substance, remains inside the water. The option of releasing the treated water into the sea has sparked concerns in and outside Japan.
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