2025.03.27 07:05Nation

「荒れる選挙」対策いたちごっこ SNS・2馬力、対応難しく―改正公選法成立

 選挙運動用ポスターに一定の品位を求める改正公職選挙法が成立した。6月の東京都議選や夏の参院選での混乱回避に向け、与野党の多くが足並みをそろえた。ただ、選挙戦ではポスターに続いて「2馬力」選挙やSNS上の偽・誤情報拡散が新たに問題化しており、「荒れる選挙」対策は「いたちごっこ」の様相を呈している。
 林芳正官房長官は26日の記者会見で、改正公選法の成立に関し「政府として改正内容の周知に適切に対応したい」と強調。2馬力選挙などへの対応については「各党協議会で重要課題として議論されている。注視したい」と語った。
 公選法改正のきっかけとなったのは昨年夏の東京都知事選だ。ほぼ全裸の女性が載ったポスターや風俗店の広告が都内各地の掲示板に貼り出され、警視庁が警告を出す事態となった。与野党は直後から法整備に向けた議論をスタート。改正法では品位を損なう内容を禁止し、営利目的のポスターへの100万円以下の罰金も盛り込んだ。
 改正法の施行は公布から1カ月後で、各党が目指していた都議選に間に合う見通し。公明党の岡本三成政調会長は26日の会見で「一歩前進した」と改正法成立の意義を強調した。
 一方、選挙を取り巻く状況は国会の対応を超える速さで変化している。昨年11月の兵庫県知事選では候補者の誹謗(ひぼう)中傷を含む偽・誤情報がSNS上に氾濫。他候補を応援する2馬力選挙を展開する候補も現れ、県選挙管理委員会が規制強化を国に呼び掛けた。
 与野党はこれらの新たな課題に関する議論も昨年末から始めたが、今回は時間切れ。改正法の付則に「引き続き検討を加え、必要な措置を講じる」と記すにとどまった。立憲民主党の重徳和彦政調会長は26日の会見で「知恵を出し合いルール改正を検討しなければいけない」と語った。
 もっとも、残された課題はポスター以上の難題だ。各党協議会ではプラットフォーム事業者の責任を明確化する案などが出ているが、憲法が定める「表現の自由」との整合性が課題。2馬力選挙には「放置すれば3馬力以上が現れる」などと懸念が強まるものの、妙案は浮かんでいない。
 日本維新の会の岩谷良平幹事長は26日の会見で、偽・誤情報拡散や2馬力選挙について「本来あるべき選挙の姿からかけ離れているのは大きな問題だ」としつつ、「選挙活動の自由は極めて重要な原則だ」と述べ、対策の難しさを指摘した。(2025/03/27-07:05)

2025.03.27 07:05Nation

To Prevent Election Chaos, Japan Playing Cat-and-Mouse Game


While Japan's Diet has enacted a bill calling for decency in election campaign posters, the country's efforts to prevent votes falling into chaos are starting to resemble a game of cat and mouse.
   On Wednesday, the ruling and opposition camps put aside their differences for now to cooperate in enacting the bill to revise the public offices election law, drafted following the 2024 Tokyo gubernatorial poll, in which many inappropriate posters were seen.
   Both sides hope to stop chaos from returning at the Tokyo metropolitan assembly election in June this year and this summer's vote for the House of Councillors, the upper chamber of the country's parliament.
   While the revised law is expected to bring the poster issue to an end, new problems have popped up one after another.
   In recent local elections, candidates with no intention of winning filed their candidacy just so that they could back another candidate. In addition, election-related disinformation and misinformation were rampant on social media.

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