1円玉、薄まる存在感=消費税10%で切り良く
10月の消費税率10%への引き上げに伴い、1円玉の存在感が薄まりそうだ。電子マネーやクレジットカードによる「キャッシュレス決済」の普及で小額の硬貨の出番が年々減っているのに加え、今回の増税で切りの良い支払額が増えれば、1円玉の使用頻度はさらに低下しそうだ。
日銀によると、1円玉の流通枚数は現在約375億枚。約410億枚だった2002年をピークに減少傾向が続く。14年の税率8%への引き上げ後は需要が増えると見込まれていたが、基調は変わらず、約20年で1割近く減った。ニッセイ基礎研究所の櫨浩一専務理事は「電子マネーの普及や、数円の端数分の支払いに店のカードのポイントが使われているため」と分析する。
1円玉は16年以降、毎年50万枚前後が製造されているが、供給先はコレクション向けの「貨幣セット」用に限られる。
政府は消費税増税に合わせ、中小店舗でのキャッシュレス支払いに対し、購入額の最大5%を還元する制度を実施する。櫨氏は「政府のキャッシュレス推進もあり、税率が10%になれば1円玉の流通枚数は目に見えて減る」とみている。(2019/09/24-07:25)
Presence of One-Yen Coins Seen Fading with Tax Hike
One-yen coins may not have much of a presence in Japan after a planned consumption tax hike from 8 pct to 10 pct in October.
In addition to the spread of cashless payments using electronic money or credit cards, an increase in payments at a round number is expected to result in less frequent use of one-yen coins.
The one-yen coin is the minimum-denomination currency in Japan.
According to the Bank of Japan, the current number of one-yen coins in circulation totals some 37.5 billion, continuing to fall from the peak level of some 41 billion in 2002.
Although demand for the coins was expected to rise when the consumption tax rate was raised from 5 pct to 8 pct in 2014, the downward trend continued, with the number of one-yen coins in circulation dropping by nearly 10 pct in some 20 years.
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