東芝、物言う株主と再び対決 18日に臨時株主総会
東芝は18日、臨時株主総会を開く。昨年7月の定時株主総会の運営や資本政策をめぐり、筆頭株主の旧村上ファンド系投資会社などの「物言う株主」2社から開催を請求されたためだ。東芝は両株主の提出議案に反対するよう他の株主に呼び掛け、全面対決の様相だ。物言う株主の提案に賛同する声もあり、議案の成否は予断を許さない。
臨時総会を求めたのは、昨年7月末時点で東芝株の10%弱を保有する筆頭株主で旧村上ファンド系のエフィッシモ・キャピタル・マネージメントと、5%以上を持つとされる2位株主、米資産運用会社ファラロン・キャピタル系のチヌーク・ホールディングス。
エフィッシモは定時総会での議決権行使結果を問題視する。「一部の株主が圧力を受け、議決権行使をしなかった」などと主張。弁護士による独立調査で検証するよう提案した。チヌークは、東芝が昨年公表した経営方針に異議を表明。資本政策を説明なく変更したとして、新たな資本政策案を株主総会に諮るよう求めている。
両社の株主提案に対し、海外機関投資家に影響力があるとされる米議決権行使助言会社2社がエフィッシモ提案に賛成。うち1社はチヌーク提案にも賛成を推奨した。
東芝は「定時総会で不当な圧力を疑わせる事情は認められなかった」と反論。チヌークの提案を「資本政策の変更は特段ない」と突っぱねた。
定時総会後、東芝株は今年1月に東証1部へ復帰。今月に入り、米資産運用大手ブラックロックのグループが東芝株を5%超取得し、3位株主に浮上したとみられることが判明した。ブラックロック側は、物言う株主の提案に反対のもよう。市場関係者は取得理由を、「東芝の経営体制や事業戦略などを評価したのではないか」(SMBC日興証券の京極玲投資銀行本部長)と指摘する。
東芝は、5%強の株式をみずほ銀行などにも保有してもらうなど、「安定株主」の輪を広げる。大差で株主提案を否決し、車谷暢昭社長ら現経営陣の推進力としたい考えだ。(2021/03/13-07:15)
Toshiba to Wage All-Out Battle against Activist Shareholders
Major Japanese electronics and machinery maker Toshiba Corp. will wage an all-out battle against activist shareholders at its extraordinary shareholders' meeting scheduled to be held on Thursday.
Toshiba will hold the meeting upon the request of two such shareholders, including a Singapore-based fund set up by former colleagues of Japanese activist investor Yoshiaki Murakami, over its capital policy and how the company operated a regular general meeting of shareholders in July last year.
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