インダス文字解読に1億5000万円=州首相表明で研究に活気―インド南部
【チェンナイ(インド)時事】インド南部タミルナド州で、紀元前に栄えたインダス文明で使われたインダス文字の研究が活気づいている。同州で見つかった古代文字とインダス文字との関連性が指摘されたことを受け、スターリン州首相が1月、解読した人物に100万ドル(約1億5000万円)の賞金を出すと発表したためだ。
地元報道によると、州内で出土した1万5000点以上の陶器の破片に記された文字を分析したところ、多くがインダス文字と類似していることが分かった。州首相が賞金創設を発表したのは、古代文明につながる自らの言語や文化の優位性を誇示する狙いもありそうだ。
同州チェンナイにある博物館の一室には、インダス文字が刻まれた印章の複製品が展示されていた。州政府はインダス文明に関する展示について、4月以降に拡充すると発表。敷地内には遺跡発掘に尽力した英国人考古学者の像も建立されるなど、地元の熱意がうかがえる。
インダス文明は紀元前約2600~1900年、現在は大部分がパキスタンに含まれるインダス川流域で栄えた。文明を担ったのはタミルナド州を含むインド南部に住む人々の祖先との説が有力で、気候変動や他民族の侵入に伴い南下したとされる。
インダス文字は19世紀に発掘調査が始まったが、他の言語と比較できる資料がないこともあり、解読が難航。近年は人工知能(AI)を用いて言語構造を分析する試みも行われている。
専門家のバハタ・アンスマリ氏の研究によれば、商業活動で使われたインダス文字は、音ではなく、主に意味を表す記号で書かれている。「いくつかは解読できるが、現在入手可能なデータだけで全てを解読することはできない」という。
同氏は、賞金創設によって「インダス文字研究への学者の関心が再び高まった」と指摘。「発掘された遺跡は全体の1割にも満たない。今後発掘が進み、碑文の考古学的背景に関する情報が増えれば、より多くが解読可能になるだろう」と期待を表明した。
[時事通信社]
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