歓喜の一撃、今も鮮明に=現役こだわった「黄金世代」―稲本引退・サッカー
28年間の歩みを振り返る稲本の表情は、終始晴れやかだった。「堅苦しくしたくない」との思いで、記者会見場はラフな雰囲気。所属した11ものクラブのユニホームが飾られた。当たり負けしない体の強さとダイナミックなプレーで欧州各国で経験を積んだが、印象的なのは日本代表での姿。2002年のW杯日韓大会の活躍は長くファンの記憶に残る。
1次リーグ初戦のベルギー戦のゴールはもちろん、鮮烈なインパクトを残したのが続くロシア戦。後半に左からの低いボールを柳沢がつなぎ、オフサイドラインぎりぎりで飛び出したのが金髪の稲本だった。
ネットを揺らした後、人さし指を伸ばして喜ぶポーズ。当時22歳。「正直あの大会がなければ、僕の引退会見にこんなに人が来ていないと思う」。日本をW杯初勝利に導いた一撃には、今も特別な思いがある。
1999年の世界ユース選手権準優勝など日本サッカーの躍進を支えた「黄金世代」。戦友たちは退く一方、J3や地域リーグでボールを追いかけた。「(海外のクラブと)環境は違ったが、真剣勝負の中でポジションを勝ち取る。何事にも代え難く、楽しかった」。現役にこだわり続けたからこそ、最後は悔いのない決断ができた。
[時事通信社]
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