収容中全映像の開示求め国提訴へ=ウィシュマさん遺族、来月にも
名古屋市の入管施設で2021年3月、スリランカ人女性ウィシュマ・サンダマリさん=当時(33)=が死亡した問題で、収容中の様子を記録した映像を入管側が全て開示しないのは不当だとして、遺族が5月にも、国に不開示決定の取り消しを求める訴訟を東京地裁に起こす。代理人弁護士が3日、明らかにした。
同日、東京都内で記者会見した妹のワヨミさんは「私も家族も一切納得がいかない。見る権利は遺族にあるはずだ」と訴えた。代理人の指宿昭一弁護士は不開示とした対応について「入管にとって不都合な情報があると思う」との見方を示した。
遺族は22年、入管が必要な医療措置を怠りウィシュマさんを死亡させたなどとして、国に損害賠償を求めて名古屋地裁に提訴。国側はこれまでに、亡くなるまでの監視カメラ映像約295時間のうち約5時間分を開示し、地裁に証拠提出した。
代理人弁護士によると、遺族側は今年2月、名古屋出入国在留管理局に全映像の開示を請求した。しかし入管側が3月26日付で「保安・警備体制が記録されており、公共の安全と秩序の維持に支障を及ぼす恐れがある」などとして開示しない決定をしたため、提訴を決めた。
賠償請求訴訟の訴状などによると、ウィシュマさんは20年8月に名古屋入管の施設に収容された。21年1月ごろから嘔吐(おうと)を繰り返すなど体調が悪化し、同3月に死亡した。
[時事通信社]
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