2025-03-20 22:13スポーツ

不屈の主将、ぶれぬ信念=遠藤、「W杯優勝」に込めた思い―サッカー

ワールドカップ出場を決め、写真撮影に応じる日本代表=20日、埼玉スタジアム
ワールドカップ出場を決め、写真撮影に応じる日本代表=20日、埼玉スタジアム

 不屈の男らしく、背中でチームを引っ張ってきた。サッカーの2026年ワールドカップ(W杯)出場を決めた日本代表のキャプテンを務める遠藤航選手(32)=リバプール=。「しっかり勝ってW杯出場を決める」。約束通りに20日のバーレーン戦に勝利し、埼玉スタジアムに歓喜を届けた。
 23年6月。第2次森保ジャパンの主将を託された。「この先、日本代表がどうやったらW杯で優勝できるのか。そういうことを考えて行動してほしい」。共に戦う仲間へ端的に伝えた。
 今や代表選手のほとんどが欧州各国でプレーする。22年W杯カタール大会で優勝経験国のドイツ、スペインを撃破。ベスト8への壁はいまだ破れていないものの、着実に世界トップの背中へ近づいている。日常から世界基準を知る選手たちに、主将の立場から多くを語る必要はなかった。
 年齢的に厳しいと言われる30歳を過ぎて、遠藤選手は世界最高峰のイングランド・プレミアリーグに到達。「やることは変わらない」。ドイツ時代を含め、出場機会に恵まれない逆境に立たされても、その都度存在価値を示してきた。
 そんな遠藤選手も、少年時代は、ドイツやブラジルといった強豪を憧れのまなざしで見ていた。だが、見上げているだけでは、それは遠い存在のままで終わってしまう。
 「今の子どもたちは、日本がドイツに勝てると思っている。そういう気持ちはすごく大事」。どんな相手とも同じ目線で戦える重要性は、日々の環境で感じている。日本代表を夢見るサッカー少年にも、同じ心構えを持ってほしい。「W杯優勝」には、そんなメッセージも込められている。
[時事通信社]

バーレーン戦の試合開始前、整列する遠藤=20日、埼玉スタジアム
バーレーン戦の試合開始前、整列する遠藤=20日、埼玉スタジアム

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