2024-11-19 07:38経済

首脳宣言、ウクライナ調整難航=初日討議、貧困問題議論―G20サミット

開幕した20カ国・地域首脳会議(G20サミット)=18日、ブラジル・リオデジャネイロ(AFP時事)
開幕した20カ国・地域首脳会議(G20サミット)=18日、ブラジル・リオデジャネイロ(AFP時事)

 【リオデジャネイロ時事】ブラジル・リオデジャネイロで開かれている20カ国・地域首脳会議(G20サミット)は18日、初日の討議を行った。議長国ブラジルが重視する貧困問題や国際開発金融機関(MDBs)の強化などを議論。19日に首脳宣言の採択を目指すが、ロシアのウクライナ侵攻や中東情勢を巡り協議が難航しているもようだ。
 インドが議長国だった昨年の首脳宣言は、ウクライナ侵攻について「各国の立場」を再確認した上で、「全ての国は領土取得を追求するための武力行使は慎まなければならない」と一般原則を述べただけで、強いロシア非難は打ち出さなかった。今回、米国は「可能な限り強い表現」(米政府高官)を主張。ウクライナ支援に後ろ向きなトランプ次期米政権の発足前に、厳しい姿勢を示す合意を成立させたいとの思惑が透ける。
 ただ、G20には当事国のロシアや米国と覇権を争う中国が参加。インドなど先進国とは距離を置く新興国もおり、厳しい調整が続いている。
 初日は、貧困問題に関する討議から始まった。ブラジルのルラ大統領は冒頭、「飢餓や貧困は自然現象の結果ではない。人類の大部分の排除を続ける政治的決定の産物だ」と強調。G20や国際機関が結束し、貧困撲滅に取り組むよう訴えた。その後、国際開発金融機関(MDBs)の強化や国連改革なども議論した。 
[時事通信社]

最新動画

最新ニュース

写真特集