「知事の資質」で競う=政党色薄く―兵庫知事選
兵庫県の斎藤元彦前知事(47)の失職に伴う知事選が31日告示された。パワハラなどを巡る告発文書問題で混乱が続く中、各候補者は実績や経験などで「知事の資質」をアピールし、県政立て直しを訴える。前回は自民党と日本維新の会の全面的な支援で斎藤氏が勝利したが、今回は一転して政党色が薄い選挙となっている。
斎藤氏は失職後から街頭活動を開始。インターネット番組への出演やSNSの活用で若者支援を強調するとともに、文書問題の対応での正当性も訴える。
一方、前同県尼崎市長の稲村和美氏(52)は市長を務めた経験や人脈をアピール。斎藤氏の批判だけでなく、災害対策にも言及する。立憲民主党系の県議や一部自民県議も支えるが、政党色を出さず幅広い支持を求める戦略だ。
維新が白羽の矢を立てた前参院議員の清水貴之氏(50)は同党を離党。元アナウンサーとしての知名度で浸透を図る。共産党の支援を受ける医師の大沢芳清氏(61)は県政刷新を訴える。
斎藤氏の失職後、各政党は独自候補の擁立に動いたが、自民は結局自主投票に。斎藤氏を支援しないことを確認するにとどまった。維新が協力する清水氏だが、衆院選の結果を受け執行部刷新も取り沙汰される中、大きな支援は期待できなさそうだ。
知事選には、会社社長の福本繁幸氏(58)、政治団体「NHKから国民を守る党」党首の立花孝志氏(57)、会社社長の木島洋嗣氏(49)も出馬。行政改革などを訴えている。
[時事通信社]
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