秋の伝統行事「鹿の角きり」 奈良市
古都奈良の秋を彩る伝統行事「鹿の角きり」が、春日大社(奈良市)で行われた。走り回る雄ジカを勢子(せこ)が赤旗で追い込み、「十字」と呼ばれる道具で角に縄を掛けて引き倒す。シカは神の使いとされ、神官役が切り落とした角は神前に供えられる。
角切りは、発情し気性の荒くなった雄の角で人間やシカ同士がけがをするのを防ぐのが目的。江戸時代初期、シカの管理者だった興福寺が奈良町奉行の要請を受け始めたとされる。
ポルトガルから訪れた観光客の女性(32)は「シカの角を切る文化は面白い。長い伝統を感じた」と興味津々だった。【もぎたて便】
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