ウクライナ和平、新興国が協議=ゼレンスキー氏の意向無視―中国発表
【北京時事】中国外務省は28日、国連総会が開かれている米ニューヨークで、王毅共産党政治局員兼外相とブラジルのビエイラ外相らが、ロシアが侵攻するウクライナの和平実現に向け、新興・途上国「グローバルサウス」の17カ国による協議を実施したと発表した。国際的な影響力拡大を図る習近平政権による「仲介外交」の一環とみられるが、ウクライナの立場を無視した形だ。
27日に開かれた会合には、エジプト、インドネシア、南アフリカなどの外相らが出席。中国とブラジルは5月、ウクライナとロシア両国が参加する国際平和会議の実現などから成る6項目の「和平案」を共同発表しており、会合では同案を下敷きに議論したもようだ。
中国は同案に「110カ国以上が肯定的」(外務省報道官)だと宣伝している。王氏は会合で、問題解決に向けた新興国中心の枠組み「平和の友」の立ち上げを表明した。
中国は、経済・軍事両面でロシア寄りの立ち位置が際立つ。これに対し、国連ではウクライナのゼレンスキー大統領が25日、ロシア軍の即時撤退などが含まれていない6項目の和平案を一方的だとして拒否する姿勢を示したばかりだ。
[時事通信社]
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