報徳学園の今朝丸、雪辱果たす快投=難敵に堂々の完投勝利―高校野球
4強を懸けた注目の一戦で、主役となったのは報徳学園の先発、今朝丸だった。
この日一番のボールが早々に出た。一回に左前打と犠打で1死二塁のピンチを迎え、対するは大会屈指の強打者、徳丸。3球で追い込み、最後は高めの直球を振らせた。これで波に乗った。
140キロを超える直球で内角を突き、落差のあるフォークでゴロを打たせる。九回にはマウンド上でほほ笑む余裕も見せ、中軸3人をきっちり抑えた。1失点で完投勝利。「どんどん攻められた。怖さはなかった」
昨秋の近畿大会では自身が先発した準々決勝で大阪桐蔭に敗れた。その後、ウエートトレーニングで体重を増やし、投球時に重心移動の距離を長くすることで、より力強い球が投げられるようになった。雪辱を果たした背番号10に、大角監督は「勝てる投手になってくれた」と頼もしそうだった。
味方の好守にも支えられ、もぎ取った1勝。今朝丸は「一番大きなヤマ場だったきょうを勝ち抜くことができた。ここからは日本一を強く意識したい」。悲願へ、言葉に力を込めた。
[時事通信社]
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