少年法、適用年齢下げず 「逆送」拡大で処分厳格化―自公合意
少年法の適用年齢を引き下げるかどうか議論してきた自民、公明両党のプロジェクトチーム(PT)は30日、適用年齢を引き下げず、改正民法施行に伴い成人となる18、19歳も少年法の対象とすることで正式に合意した。全件家裁送致の仕組みを維持しつつ、原則的に検察官送致(逆送)とする事件の範囲を拡大する。
現行法では、原則として逆送とするのは殺人や傷害致死など「故意の犯罪行為により被害者を死亡させた」ケースに限られる。PT合意は、18、19歳に対してはこの範囲を「法定刑の下限が1年以上の懲役・禁錮」の犯罪に拡大。強盗や強制性交(いずれも5年以上の有期懲役)などが新たに対象となり、20歳以上と同様の刑事裁判で裁かれる。
現在は一律禁止となっている実名報道は、18、19歳に限り起訴後に解禁される。
成人年齢は2022年4月の改正民法施行により、「20歳以上」から「18歳以上」になる。少年法改正はこれに合わせたもので、適用年齢の引き下げに積極的な自民党に対し、公明党は「若者の更生に支障が生じる」として慎重論を展開した。適用年齢を維持したPT合意は、自民が歩み寄った形だ。
少年法改正は法制審議会(法相の諮問機関)で3年半にわたって議論が続いており、9月にも答申が出る見込み。与党とおおむね方向性は一致しており、法務省はこれらを受けて改正法案の作成に入る。
PT座長代行を務める公明党の北側一雄副代表は少年法改正に関し、改正民法と同時の施行を目指す意向を記者団に示した上で、「遅くとも来年の通常国会で成立を期さなければ間に合わない」と述べた。(2020/07/30-19:27)
Japan Ruling Bloc Agrees Not to Lower Juvenile Law Age
A team of Japanese ruling coalition lawmakers agreed Thursday not to lower the age of people covered by the juvenile law to under 18 from under 20 at present.
The team of lawmakers from the Liberal Democratic Party and Komeito has been discussing whether criminal offenders aged 18 and 19 should be covered by the juvenile law, as the adult age in Japan will be lowered to 18 from 20 in April 2022 under the revised Civil Code.
The project team agreed to maintain the country's system to send all criminal offenders aged under 20 to family courts in principle, while expanding the scope of criminal offenders to be sent to public prosecutors.
Under the current juvenile law, only those who intentionally committed crimes causing death, such as murders and injuries resulting in death, are sent to prosecutors.
The team agreed to make people aged 18 and 19 who committed offenses with imprisonment of one year or more, such as robberies and rape, be sent to prosecutors.
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