原チャリ、存続危機 50cc以下、排ガス規制で「カブ」も
「原チャリ」の愛称で親しまれている原付き1種(排気量50cc以下)のバイクが、存続の危機にひんしている。来年11月に始まる排ガス規制強化への対応が難しいことに加え、電動アシスト自転車など新たなモビリティー(移動手段)の登場で販売台数も低迷。最大手ホンダも、主力の「スーパーカブ」対象モデルなどについて生産中止を含め検討している。
現在、原付き1種を生産する国内主要メーカーはホンダ、ヤマハ発動機、スズキの3社。特にホンダが1958年に販売を開始した「スーパーカブ」は、シリーズ累計1億台以上を販売し、世界で最も売れたバイクとして知られる。国内では郵便や新聞配達などに多く使われてきた。
世界的な環境重視の流れを受け、国は排ガスに対し厳しい規制を導入。原付き1種にも来年11月から適用されるが、排気量が小さく新規制への対応は技術的に難しい。クリアしても大幅値上げにつながる懸念がある。
また、電動アシスト自転車や電動キックボードの普及で原付き1種の人気は低迷。日本自動車工業会によると、1980年に約249万台生産された原付き1種だが、出荷台数はその後減少。97年には86万台、2023年にはわずか9万台強にとどまった。
原付き1種は、普通乗用車の免許で運転できるのがメリットでもある。警察庁は、新規制の導入で原付き1種の販売が困難になることを見据え、出力を抑制した125cc以下のバイクを「新基準原付き」として、普通免許で運転できるよう法整備する方針だ。これに合わせ、メーカーも50cc以下の生産を縮小、新基準適合車へのシフトを加速させる可能性がある。(2024/06/27-07:04)
Japan's "Genchari" Mopeds in Crisis ahead of New Emissions Rules
Japan's long-beloved moped dubbed "genchari" with an engine of up to 50 cc is now facing the very real threat of going extinct.
Genchari sales have been faltering following the emergence of new mobility options, such as electric power-assisted bicycles, and due to difficulties for manufacturers to adapt their genchari models to new stricter emissions regulations to be introduced in the country in November next year.
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