調査委、取引再開「拙速で不適切」 売り上げ優先「顧客目線が欠落」―ビッグモーター不正・SOMPO中間報告
中古車販売大手ビッグモーター(BM、東京)による保険金の不正請求問題で、SOMPOホールディングスは10日、中間報告書を公表した。子会社の損害保険ジャパンの白川儀一社長ら経営陣が昨年7月の役員会議で、不正を認識しながらBMへの顧客紹介を再開した判断を「あまりに拙速で不適切」と問題視。売り上げの維持を優先し、「顧客目線の考え方が欠落していた」と厳しく批判した。
報告書は弁護士らで構成する社外調査委員会が作成し、再開判断までの経緯を検証。損保ジャパンが事故車を紹介し、その台数に応じてBMが自動車損害賠償責任(自賠責)保険契約を割り当てており、競合他社に取引を奪われることへの「焦り」や「視野に乏しい対抗心」が背景にあったと指摘した。損保ジャパンを含む損害保険大手3社はBM社員による内部告発を受け、昨年6月中旬にBMへの顧客紹介を停止。同7月下旬に損保ジャパンだけが再開していた。
報告書によると、白川氏は昨年5月中旬に内部告発を把握した。同6月下旬、BMの兼重宏行社長(当時)が損保大手3社の役員と面会し、「見積もりをごまかして売り上げを上げることはしていない。信じてほしい」と発言。これを受け、白川氏は「コメントを信頼し、顧客紹介の解禁日の検討をお願いする」と社内メールを送った。
再開を決めた7月6日の役員会議では、白川氏は「BMの調査を覆させるのは困難」「追加ヒアリングは感情面のしこりを残す」「未来志向で品質の高い板金工場になってもらうという前提で進むのはどうか」などと発言。この発言を受け、報告書では「その場の成り行き」により急転直下30分程度の議論で決まったと指摘した。(2023/10/10-19:54)
Sompo Japan "Too Hasty" to Resume Bigmotor Deals: External Panel
The decision by Sompo Japan Insurance Inc. management to resume business deals with Bigmotor Co. in July last year despite being aware of possible fraud in Bigmotor's insurance claims was "too hasty and inappropriate," an external investigation panel said Tuesday.
In an interim report submitted to the insurer's parent, Sompo Holdings Inc., the panel criticized Sompo Japan President Giichi Shirakawa and other executives for "lacking customer-oriented thinking."
The report revealed the circumstances and background behind the resumption of deals with the major used car dealer.
In the face of whistleblower reports on Bigmotor's fraudulent activities, Sompo Japan and two other major nonlife insurers suspended customer referrals to Bigmotor in June last year. Of the three, only Sompo Japan resumed such referrals in late July that year.
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