2022.12.14 17:36World eye

「ドン・キホーテ」の希少本2冊、競売へ

【ロンドンAFP=時事】近世スペインの作家ミゲル・デ・セルバンテスの小説「ドン・キホーテ」の希少本2冊が今月、仏パリで競売に掛けられる。英ロンドンの競売大手サザビーズが公開した。落札予想価格は合わせて40万~60万ユーロ(約5800万~8600万円)。(写真は、オークションに出品されるミゲル・デ・セルバンテスの小説「ドン・キホーテ」の希少本)
 出品されるのは「ドン・キホーテ」第1部(初版は1605年刊)の第3版と、第2部(1615年刊)の初版。熱心な古書収集家だったボリビア人外交官ホルヘ・オルティス・リナレス氏が1936年にロンドンの古書店マグズ・ブラザーズで入手した。
 1853年創業の同書店は英王室のみならず、国外に亡命したポルトガルのマヌエル2世、スペインのアルフォンソ13世といった君主らの間でよく知られ、スペイン語書籍の希少版が充実している。
 サザビーズによると、「ドン・キホーテ」第1部の第3版は1608年、セルバンテスの存命中に印刷された最後の版で、作家自身の手で修正された。現在の翻訳はすべてこの第3版を基にしているため、重要度が高いという。
 1936年12月21日にマグズ・ブラザーズを訪れたオルティス・リナレス氏は他にも、セルバンテスの「模範小説集」の初版(1613年刊)、ガルシラソ・デ・ラ・ベガが先住民の視点から米大陸の征服を描いた「La Florida del Inca(インカのフロリダ)」(1605年刊)、歴史上初めてカリフォルニアに言及したメキシコ征服記「Hispania Victrix(イスパニア・ビクトリクス)」(1553年刊)を購入した。
 これらの古書とその他83点が「オルティス・リナレス・コレクション」として出品される。【翻訳編集AFPBBNews】
〔AFP=時事〕(2022/12/14-17:36)
2022.12.14 17:36World eye

Rare 'Don Quixote' editions sold in UK go up for auction


Two volumes of Miguel de Cervantes's 'Don Quixote' novel, are pictured at Sotheby's auction house in central London, ahead of their auction, where they are expected to realise GBP 340,000-510,000 (EUR400,000-600,000; USD 414,000-622,000).

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