介護施設元職員を再逮捕　別の入所者殺害容疑―茨城県警

　茨城県古河市仁連の介護老人保健施設「けやきの舎（いえ）」で２０２０年７月、入所者が体内に空気を注入され死亡した事件で、県警は２９日、同様の手口で別の入所者も殺害したとして、殺人容疑で元職員の無職赤間恵美容疑者（３６）＝同市大和田＝を再逮捕した。県警は認否を明らかにしていない。
　赤間容疑者と死亡した２人との間にトラブルなどは確認されておらず、県警は詳しい動機や殺害に至った経緯を調べる。
　再逮捕容疑は２０年５月３０日午後３時半ごろ、入所していた無職鈴木喜作さん＝当時（８４）＝の右腕の点滴チューブにシリンジ（注射器の筒）をつなげて空気を注入し、約１時間４５分後に空気塞栓症による急性循環不全で死亡させた疑い。
　赤間容疑者は同年７月６日午後０時半ごろ、入所していた吉田節次さん＝同（７６）＝の脚の点滴チューブにシリンジをつないで空気を注入して殺害したとして、今月８日に殺人容疑で逮捕された。
　県警によると、その後の捜査で、吉田さんの死亡前に鈴木さんも急死していたことが判明した。病死として扱われていたが、関連を捜査、その結果、容体が急変する前に、赤間容疑者が鈴木さんの入る４人部屋に１人で立ち入る姿が目撃されたことなどから、死亡に関与したと判断した。最初に急変を発見し、周囲に伝えたのは同容疑者だったという。
　赤間容疑者は２０年４月下旬～６月中旬は看護師、その後７月上旬までは介護職員としてけやきの舎で働いていた。鈴木さんの事件時は看護師として勤務し、普段からシリンジや点滴を扱っていた。職務が変更されたのは施設運営上の理由という。
　赤間容疑者は吉田さんが亡くなった当日、別の職員から不審な行動を問いただされ、その日のうちに自主退職していた。（2021/12/29-16:37）

Japanese police served a former employee of a nursing home in the eastern prefecture of Ibaraki with an additional arrest warrant on Wednesday on suspicion of killing a resident.
   The 36-year-old former employee, Megumi Akama, was initially arrested on Dec. 8 on suspicion of murdering a different resident, Setsuji Yoshida, then 76, on July 6, 2020, by injecting air into a syringe connected to an intravenous tube attached to his leg.
   Ibaraki prefectural police served Akama with the additional warrant for allegedly killing Kisaku Suzuki, then 84, on May 30, 2020, by injecting air into a syringe connected to an intravenous tube attached to his right hand.
   Akama was seen entering Suzuki's room alone before his health condition worsened, sources familiar with the investigation said. The prefectural police have not disclosed whether she admitted the allegations.
   Both Suzuki and Yoshida died of acute circulatory failure caused by air embolism.