ゆかりの大阪で敢闘賞=安青錦、恩人に報いる―大相撲

大相撲の力士でウクライナ出身の安青錦(21)=本名ダニーロ・ヤブグシシン、安治川部屋=が新入幕の春場所で11勝を挙げ、敢闘賞を受賞した。戦禍の故郷を離れ、ゆかりある大阪の地で恩人らの期待に応えた。
2019年10月、当時15歳の安青錦は堺市で開かれたアマチュア相撲の世界ジュニア選手権中量級(100キロ未満)に母国代表として出場し、3位に入った。その資質と力量をみて声を掛けたのが、大阪府吹田市にある関大の相撲部員で、現在は同部コーチの山中新大さん。親睦を深めた2人はSNSでやりとりを続けた。
22年2月、ロシアがウクライナへ侵攻。国外に避難したヤブグシシン選手は満足な練習が積めなくなり、「日本に行けませんか」。頼られた山中さんは、神戸市の実家で受け入れることに。大学側とも協力し、相撲部の施設の使用許可も得た。関大相撲部の吉川慧監督は、「学生たちにもいい刺激になる。プロを目指したいという彼と一緒にやっていけたら」と当時の思いを明かした。
新天地でもひたむきに汗を流し、22年12月に安治川部屋へ入門。低く攻める取り口を磨き、夢に見た大相撲の舞台で躍進を続ける。吉川監督は「本人の強い意志があったから、ここまで来られたと思う。いずれは幕内で優勝する姿が見たい」。
春場所初日には、関大から贈られた化粧まわしを着けて土俵入りした。「全てを伸ばしていきたい。皆さんに愛される力士になりたい」と安青錦。支えてくれた人々の思いも胸に歩み続ける。
[時事通信社]

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