イスラエル、政権維持へ「終わりなき戦闘」=ハマス壊滅は非現実的―ガザ攻撃再開から1週間
【エルサレム時事】イスラエルのネタニヤフ政権が、パレスチナ自治区ガザへの大規模攻撃を再開してから25日で1週間が経過した。政権維持のためネタニヤフ首相がイスラム組織ハマスとの停戦合意を無視し、「終わりなき戦闘」(地元紙ハーレツ)を始めたという批判が、イスラエル国内でも高まっている。
ネタニヤフ氏は戦闘再開に当たり、2023年10月のハマスによるイスラエル奇襲で拉致された人質の奪還と、ハマスの壊滅が目標だと強調した。しかし、奇襲以降ガザで長期にわたり続いた戦闘でもハマスを無力化できなかったことから、今回の大規模攻撃で組織根絶に追い込めると見込むのは非現実的だ。
元イスラエル軍情報機関トップのアモス・ヤドリン氏は、「二つの目標は段階的にしか達成できない」と指摘。それでも政権が戦闘再開を決断したのは、25年予算の議会可決を図るためだったとの見方を示す。
ネタニヤフ政権は、今年1月の停戦発効に反発して極右政党「ユダヤの力」が連立を離脱して以降、苦しい議会運営を強いられていた。今月31日までに予算を可決できなければ、憲法規定により議会は自動的に解散となり、ネタニヤフ氏は総選挙で政権の座から引きずり降ろされる可能性があった。
しかし、大規模攻撃が再開された18日、ユダヤの力はこれを評価して連立復帰を決定。予算は25日可決され、選挙は当面回避された。
ヤドリン氏はこうした政局を踏まえ、ハマスとの交渉で人質解放の道筋が付いたとしても、ネタニヤフ氏が停戦を継続させる可能性は低かったと解説。「予算可決後に首相が人質救出を優先してくれるよう願う」と述べた。
[時事通信社]
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