2025-03-24 14:37スポーツ

負けない横浜、真骨頂=全員野球で冷や汗の8強―高校野球

8回裏沖縄尚学2死満塁、新垣瑞を打ち取り喜ぶ横浜の奥村頼=24日、甲子園
8回裏沖縄尚学2死満塁、新垣瑞を打ち取り喜ぶ横浜の奥村頼=24日、甲子園

 選手17人をつぎ込む総力戦の末、横浜が13年ぶりの8強入りを決めた。リードしては詰め寄られる苦しい展開で踏ん張り、冷や汗の勝利。主将の阿部葉は「勝ち切ることができてよかった」と胸をなで下ろした。
 2点リードで迎えた八回。4番手のエース奥村頼が1点を失い、犠打で1死二、三塁とされて降板。片山が、1番で主将の真喜志を空振り三振に抑えたが、続く打者に四球を与えた。
 ここで奥村頼が外野から再びマウンドに上がると、「火が付いた」。悔しさをぶつけるように3番の新垣瑞を直球勝負で遊ゴロに打ち取り、「自分は負けない投手を目指している。一つ成果が出た」と納得の表情を見せた。
 横浜を1998年の甲子園春夏連覇に導いた松坂大輔のように、一人で投げ切る絶対的エースはいない。2020年の村田監督就任後は「全員野球」がチームのテーマに。一回に阿部葉の3ランで先制した後も着実に加点し、沖縄尚学の追撃を5投手で振り切った。
 明治神宮大会を制した昨秋は接戦を物にし続けて15戦無敗。「リードされなかったことが一番の収穫。何とか粘れた」と監督。名門がまた一つ「負けない」経験を重ね、春の頂点へ近づいた。
[時事通信社]

3回表横浜1死二塁、奥村頼が適時二塁打を放つ。左は沖縄尚学2番手の末吉=24日、甲子園
3回表横浜1死二塁、奥村頼が適時二塁打を放つ。左は沖縄尚学2番手の末吉=24日、甲子園

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