トランプ氏、「パレスチナ人」を侮辱語で使用 ユダヤ系民主党上院トップに対し
【ワシントンAFP=時事】ドナルド・トランプ米大統領は12日、民主党上院トップのチャック・シューマー院内総務に対し、「パレスチナ人」という言葉を侮蔑的に使用して攻撃した。米国で最高位の公職者でユダヤ系であるシューマー氏に対するこの発言は、ユダヤ系団体とイスラム系団体の双方から非難されている。≪写真はドナルド・トランプ米大統領≫
トランプ氏は大統領執務室で記者団に対し、ニューヨーク州選出のベテラン上院議員であるシューマー氏について「パレスチナ人になった」「かつてはユダヤ人だったが、もうユダヤ人ではない。パレスチナ人だ」と述べた。
シューマー氏は今週、連邦政府機関の閉鎖を回避するために、共和党主導のつなぎ予算案を支持するよう圧力を掛けられたが、抵抗していた。
シューマー氏は長らくイスラエルを支持する一方、 パレスチナ問題をめぐってはイスラエルとパレスチナが平和的に共存する「2国家解決」への支持を表明。イスラエルがパレスチナ自治区ガザ地区で実施している軍事作戦も批判している。
シューマー氏に対するトランプ氏の発言について、ユダヤ系団体とイスラム系団体の双方が不快だと非難している。
米国を拠点とするユダヤ人の権利擁護団体「名誉毀損(きそん)防止同盟(ADL)」はX(旧ツイッター)で、「大統領には多くの権限があるが、誰がユダヤ人であるか、そうでないかを決める権限はない。そうした発言や、『パレスチナ人』を侮蔑語として用いることは、いずれも(米大統領として)ふさわしくない」と述べた。
一方、イスラム教徒の権利擁護団体「米イスラム関係評議会(CAIR)」のニハド・アワド事務局長は、トランプ氏に謝罪を要求。「パレスチナ人」という言葉を人種差別的な侮辱語として使ったことは不快であり、「大統領職としての品位にふさわしくない」と批判した。
米民主党ユダヤ評議会の ヘイリー・ソイファー最高経営責任者(CEO)もXで、トランプ氏の発言を「忌まわしい」と批判。「彼は大統領就任以来、反ユダヤ主義の陰謀論者を持ち上げ、われわれの民主主義を攻撃してきた。彼の発言、政策、極右との結びつきは、米国のユダヤ人を危険にさらしている」と批判した。
AFPはシューマー氏の事務所にコメントを求めたが、回答は得られていない。
トランプ氏は先月、米国がガザを所有し、パレスチナ人を他国へ移住させる計画を提案した際も、シューマー氏を「パレスチナ人」と呼んだ。また昨年の大統領選前にも、シューマー氏は「(イスラム組織)ハマスの誇り高き構成員」だと発言していた。【翻訳編集AFPBBNews】
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