ホテル運営も選択肢=不動産事業を拡大―山村東京メトロ社長
10月に東証プライム市場に上場した東京地下鉄(東京メトロ)の山村明義社長は、このほど時事通信社のインタビューに応じた。山村氏は「ホテル事業もアイデアの一つにある」と述べ、ホテル運営参入も選択肢に不動産事業の拡大を検討する考えを明らかにした。同社は、売上高に相当する営業収益の約9割を運輸業が占めるが、不動産のほか、流通など鉄道以外の事業の収益割合を高め、多角化を進める考えだ。
同社は現在、「スーパーホテルJR池袋西口」(東京都豊島区)など四つのホテルを所有しているが、運営は全て他社が行っている。今後は、自前でのホテル運営も視野に業容拡大を検討するもようだ。
不動産事業のメリットについて、山村氏は「駅と直結型の不動産開発は非常に優位性が高い」と指摘した。今後は年300億円程度を新規の不動産取得に充てる考えで、都心部の駅周辺や地下鉄沿線の利便性が高い立地などでの獲得を目指す。
また、同社は今年度中に自動改札にかざす乗車券に関し、クレジットカードのタッチ決済とQRコードを活用した実証実験をそれぞれ始める。山村氏は「インバウンド(訪日客)や日本人向けに利便性が高まる」と説明した。クレジットカード発行会社と連携したポイント付与のキャンペーンの実施なども検討する。
[時事通信社]
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