「核なき世界」折り鶴に託す=高校生ら、式出席者に手渡し―ノーベル平和賞・広島など
日本原水爆被害者団体協議会(日本被団協)の箕牧智之代表委員(82)=広島県北広島町=は27日、広島市内の高校を訪れ、生徒らが作った銅板の折り鶴15羽を受け取った。箕牧さんはノルウェーの首都オスロで12月10日にあるノーベル平和賞授賞式に出席するが、その際に同国ノーベル賞委員会幹部に手渡し、核兵器廃絶への思いを伝える。
折り鶴は市立広島みらい創生高校(同市中区)の生徒らが担任教諭と一緒に製作。硬い銅板をたたいて折り曲げ、磨き上げた。同高3年白井翔希さん(18)=同市佐伯区=は「これを手にしてもらい、被爆について考えてほしい」と話した。
日本被団協の構成団体である長崎原爆被災者協議会(長崎市)には27日、被爆者の手による折り鶴が届けられた。同市内の高齢者施設で一羽一羽丁寧に作られた折り鶴170羽を、入所する被爆者3人が同協議会に持参。被爆者の一人は「平和になるように心を込めて折りました」と話した。
同協議会幹部が授賞式に出席予定で、折り鶴は核廃絶運動を主導した日本被団協元代表委員の故山口仙二さんらの演説文を掲載したリーフレットに付けられ、現地で配布されるという。
[時事通信社]
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