非化石電源、3割超に=震災後初、原発再稼働で―23年度
経済産業省が22日発表した2023年度のエネルギー需給実績(速報値)によると、年間発電量のうち、再生可能エネルギーや原発など非化石電源の割合は前年度から4ポイント増加し31.4%となった。原発の再稼働や再エネの普及が進み、11年の東日本大震災以降で初めて3割を超えた。
原発は関西電力高浜原発1、2号機(福井県)の再稼働などで2.9ポイント増の8.5%、水力を含む再エネは1ポイント増の22.9%だった。今年は東北電力女川原発2号機(宮城県)が再稼働したほか、12月には中国電力島根原発2号機(島根県)の再稼働も予定されており、原発比率の一段の増加が見込まれる。
石炭や天然ガスなどによる火力発電の割合は68.6%と4ポイント減少したが、依存度の高い状態が続いている。
政府は中長期的なエネルギー政策の方向性を定める「エネルギー基本計画」で、30年度の電源構成について再エネを36~38%、原発を20~22%としている。今年度中に計画を改定する方針で、新たに設定する40年度目標では脱炭素社会の実現に向け再エネ比率を引き上げる考えだ。
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