町外避難の新成人ら故郷に集う 福島県双葉町
東京電力福島第1原発事故によって多くの住民が避難を続ける福島県双葉町で9月28日から2日間、避難している18歳から20歳の新成人が集う催しが開かれた。県内や宮城県、首都圏などから20人が参加。事故の爪痕が残る町内を散策したり、新たに進出した企業を訪問したりするなど、故郷の現在に触れて回った。
双葉町は参加者減少を背景に来年1月の成人式の開催見送りを検討しており、新成人に地元を知り、改めて愛着を持ってもらうための行事として企画された。
伊沢史朗町長との懇談では、参加者の1人が「(成人式に)ぜひ参加したい。開催してください」と復活開催を直接要望する一幕も。
事故後の同町訪問は今回が2回目という千葉県の大学生田中将太さん(19)は、「当時の知り合いを新たに見つけられた。(通っていた幼稚園を訪れ)よく読んでいた図鑑なども見つけた」と感慨深げに話した。宮城県から参加した脇坂玲名さん(19)は、「町役場などに勤める形で戻ってきたい」と大学卒業後の帰還に意欲を示した。【もぎたて便】
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