イスラエル首相らに逮捕状=戦争犯罪の疑い―ICC
【カイロ時事】国際刑事裁判所(ICC、本部オランダ・ハーグ)は21日、イスラエルのネタニヤフ首相とガラント前国防相に対し、逮捕状を出したと発表した。パレスチナ自治区ガザで続くイスラム組織ハマスとの戦闘を巡る戦争犯罪や人道に対する罪の疑い。ネタニヤフ氏は声明で、「不条理な行為を拒否する」と表明。「圧力に屈しない」と強く反発した。
イスラエルはICCに加盟していない。ただ、日本を含む加盟124カ国・地域に渡航すれば拘束される可能性がある。
ICCは、ガザでの戦闘でネタニヤフ氏とガラント氏が、ガザの食料や水などの生活必需品の供給を意図的に制限し、飢餓を戦争の手段として用いたと「信じるに足る根拠がある」と強調。また、ガザの民間人への攻撃に対する刑事責任があると説明した。
イスラエルのヘルツォグ大統領は声明で、ハマスがガザの民間人を「人間の盾」として利用していると主張。ハマスが人質約100人を依然拘束する中、昨年10月のハマスによる奇襲を受けたイスラエルには国民を守る義務と権利があると訴え、逮捕状発付の決定は、こうした点を「無視している」と反論した。
ICCはまた、ハマスの軍事部門トップのデイフ氏にも戦争犯罪の容疑で逮捕状を出した。イスラエル軍はデイフ氏を殺害したと発表しているが、ICCは生死が確定していないとして発付を決めた。
[時事通信社]
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