表情硬く、本心見せず=「重い判断」繰り返す―斎藤氏
19日の兵庫県議会に出席した斎藤元彦知事。パワハラ疑惑などの告発文書問題を巡り、不信任決議案が提出された際には口を固く結び、全会一致による可決後も、硬い表情のままだった。可決を受け、記者団には「大変重い判断」「しっかり考えたい」と何度も繰り返したが、その心の内を見せることはなかった。
不信任案に対する賛成討論では、立憲民主党系の「ひょうご県民連合」の迎山志保議員が「繰り返される同じフレーズでの自己正当化に、人としての体温を感じることはできなかった」と厳しく指摘。感極まり声を詰まらせる迎山氏に対し、斎藤氏の表情は変わらなかった。
午後5時半すぎには、86人の議員全員が賛成票を投じ、斎藤氏への不信任が決まった。議場に拍手が湧き起こる中、前を見据えた斎藤氏はしばらく微動だにしなかったが、席を立つと県職員側に深々と頭を下げた。
その後、記者団に自身の立場について問われると「確かに孤独な面もある」とした上で、「行政機関トップの立場なので最終的判断をしなければならない場面もたくさんある。今回の判断もそうだ」と自らに言い聞かせるように述べた。
去り際、県民とみられる男性から「県民の恥だ」と罵倒されながらも、淡々とした表情を崩さなかった。
[時事通信社]
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