2024-07-25 16:32スポーツ

PL学園同期対決に感慨=桑田、松山両2軍監督―プロ野球・フレッシュ球宴

試合後に目録を贈呈される全イの桑田監督(右)と全ウの松山監督(左)=20日、兵庫・姫路ウインク
試合後に目録を贈呈される全イの桑田監督(右)と全ウの松山監督(左)=20日、兵庫・姫路ウインク

 39年の時を超えた巡り合わせに、野球ファンが心を躍らせた。プロ野球で次世代スターへの登竜門とも言えるフレッシュオールスターゲーム。今年は全イースタンの巨人・桑田真澄、全ウエスタンのソフトバンク・松山秀明両2軍監督によるPL学園高(大阪)「同期対決」が実現。2人は「うれしい」と口をそろえ、頬を緩めた。
 PL学園は1985年、エース桑田と主砲・清原和博の「KKコンビ」最後の夏を全国制覇で飾った。マウンドの桑田を二塁から支えたのが主将の松山だった。
 桑田はその後、巨人の21年間で173勝をマーク。米大リーグでもプレーし、2008年に現役を退いた。21年にコーチとして巨人に復帰し、今季から2軍監督になった。一方、松山は青学大を経てオリックスに入団。98年に引退し、長く指導者の道を歩んでいる。2人は今回の一戦を前に、連絡をあえて取らなかった。桑田監督は「お互いに忙しい。気持ちは分かっているので、全く連絡なしでも問題ない」と冗談半分で言った。
 試合前練習では、現代に合った指導法について意見を交わしたという。「合理主義者同士ではないか。あまり根性論はない」と松山監督。質を重視した練習が象徴するように、当時のPL学園の野球観は他の強豪校と一線を画していた。桑田監督は「われわれがそういう時代で、いち早く合理的な練習を取り入れた。その考えは指導者になっても、ずっと土台にはある」。
 「球宴」とはいえ勝負事。一切の妥協はなかった。桑田監督が「勝利に向かって、ベストを尽くすことがプロフェッショナル」と話せば、松山監督は「試合をする以上は負けたくない」。かつて苦楽を共にし、高校野球史を彩った2人。試合が始まると、ベンチから鋭いまなざしで、次代のスター候補の勇姿を見詰めていた。
[時事通信社]

試合前にメンバー表を交換し、審判と握手する全イの桑田監督(左端)と全ウの松山監督(同2人目)=20日、兵庫・姫路ウインク
試合前にメンバー表を交換し、審判と握手する全イの桑田監督(左端)と全ウの松山監督(同2人目)=20日、兵庫・姫路ウインク

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