初老ジャパンには続けず=稲葉、ベルサイユで貴重な経験―馬術〔パラリンピック〕
【パリ時事】2大会連続出場の馬術の稲葉将(静岡乗馬ク)は、3日の個人規定(障害2)で8位だった。パリ五輪の馬術で銅メダルを獲得した総合馬術団体の「初老ジャパン」に続くことはできなかったが、「ここに来たことに喜びを感じる」と納得の表情だった。
五輪でも馬術の会場はベルサイユ宮殿だった。パリ大会を象徴する場所の一つとなっており、五輪を機にチケットの売り上げが大きく伸びた。「これだけの人がパラ単独の大会で入ることはない。日の丸も見えていた」。独特の雰囲気を味わい、笑みもこぼれた。
7月末にはこの場所で、「初老ジャパン」が馬術の日本勢で92年ぶりとなるメダル獲得の快挙を達成。稲葉は日本からインターネット中継で、その様子を見ていたという。「僕たちとは競技歴も歴史も全く違うけど、同じ馬の競技の仲間。それを見て、自分も理想に近づけるように、とやっている」
表彰台は遠かったものの、自ら出場権を勝ち取り、大舞台へと進んできた。「本場のベルサイユで演技ができたのは、今まで頑張って選ばれたからこそ。これを財産にして、次につなげたい」。稲葉は喜びをかみしめながら今後を見据えた。
[時事通信社]
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