サイバー防御、独立機関で監視=政府、「通信の秘密」懸念払拭
政府は、サイバー攻撃の兆候を捉えて事前に対処する「能動的サイバー防御」の導入に向け、国家行政組織法に基づく第三者委員会を設置する方向で検討に入った。独立機関が政府の運用を監視することで、憲法が保障する「通信の秘密」を侵す懸念を払拭する狙いがある。複数の関係者が20日、明らかにした。
能動的サイバー防御は、被害の未然防止のため、通信を常時監視。攻撃の予兆を検知すれば、相手方のサーバーに侵入し、無害化する措置を講じる。政府は有識者会議の検討を踏まえ、秋に想定される臨時国会で関連法の提出を目指す。
第三者委員会は政府への勧告権限を持ち、公正取引委員会や原子力規制委員会などと同様に高い独立性を確保する。政府がサイバー防御目的以外の情報を収集していないか監視する。
サイバー防御は、自衛隊や警察が連携して担う方向で調整している。自衛隊は既に自衛隊関連の情報システムの監視・防護に当たっている。自衛隊法を改正し、サイバー防御を新たな任務に追加する方針だ。警察庁も4月、重大なサイバー攻撃に対処する担当を「サイバー特別捜査部」へ格上げするなど体制拡充を急いでいる。
与党関係者は、機密情報を取り扱う資格者に関する国の制度「セキュリティー・クリアランス(適性評価)」を念頭に、「資格を認定された者しか情報に触れるべきではない」と語った。
[時事通信社]
最新動画
最新ニュース
-
歴史家ブロック、「偉人」仲間入り=パンテオンに埋葬へ―仏
-
FA権行使の木下は残留=プロ野球・中日
-
「年3000億ドル」合意できず=途上国支援、交渉難航―COP29
-
台湾監督、先発変更を謝罪=野球プレミア12
-
日本、1位で決勝進出=24日、連覇懸け台湾戦―野球プレミア12
写真特集
-
【野球】慶応大の4番打者・清原正吾
-
【競馬】女性騎手・藤田菜七子
-
日本人メダリスト〔パリパラリンピック〕
-
【近代五種】佐藤大宗〔パリ五輪〕
-
【アーティスティックスイミング】日本代表〔パリ五輪〕
-
【ゴルフ】山下美夢有〔パリ五輪〕
-
閉会式〔パリ五輪〕
-
レスリング〔パリ五輪〕